ハワイアンモンクアザラシのニュース。

ハワイアンモンクアザラシのニュース。
by YOKO

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こんにちは。GPCのYokoです。
今朝、新聞を読んでいたら、悲しい記事が…..。オアフ島東海岸のベローズビーチ沖で、メスのモンクアザラシが刺網漁の網に絡まって死んでいるのが見つかったそうです。この記事です。

ハワイアンモンクアザラシは現在もっとも絶滅が心配されている海洋哺乳動物です。昔は肉や皮や脂肪を採るために乱獲され、近年は過剰な漁業や海岸付近における基地の建設などの影響を受けてその数が激減し、現在の生息数は1200頭以下になってしまいました。そのうちオアフ島やカウアイ島など、私たちの住むハワイ諸島の沿岸に生息しているのはたったの112頭だということです。

モンクアザラシはメスが少なく、また通常毎年1頭しか子供を生みません。今回漁網にからまって死んでしまった愛称「ミカラ」ちゃんは若いメスのモンクアザラシでしたから、種の繁栄に近い将来一役買ってくれるのではと密かな期待を寄せられていたのですが、お母さんにならないうちに、心ない人間の捨てたものの為に命を落としてしまいました。そういえば、カイルアビーチでゴミ拾いをしておられるボランティアの久美子さんがおっしゃっていたことがあるんです。浜に落ちているゴミのうち一番多いのは、飲料ボトルでも発砲スチロールの容器でもなく、漂着した漁網だって。。。その事を思い出して、本当になんとも言えない気持ちになりました。

先日、カエナポイントにハイキングに行った時、灰色の岩ゴツゴツの海岸に、2頭のモンクアザラシが体の色をとけ込ませて、のんびりと寝そべっているのを見ました。今思えば、ハワイ近海にいる112頭のうちの2頭だったんですね。そして、アザラシを見ている私の頭上には、もうひとつの絶滅危惧種アホウドリが、全長2メートルほどもあろうかという大きな翼を広げて鷲のように空を舞い、時折低空飛行してじっと私を見下ろしていました。そのときの私の感動はちょっと言い表せません。

環境の事に無関心で何十年と生きてきた私。「いいとこ取り」で生きていた自分。その生き方のクセのようなものは体の芯までしみ込んで容易には取れません。でも。少しずつ変わって行きたい。そう思うこの頃です。



ハワイの環境NPO ガイアパシフィックセンターのニュースです。