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第7回GPC環境勉強会:『海洋ゴミの分別研究』

ガイアパシフィックセンター
第7回GPC環境勉強会:『海洋ゴミの分別研究』
日時:2010年8月22日(日)午後2時~4時30分
場所:ハワイ大学ラボスクール
環境NPO、B.E.A.C.H.(Beach Environmental Awareness Campaign Hawai’i)は、ハワイに漂着するゴミや、海洋堆積ゴミの問題を解決するために活動をするボランティアです。ハワイのビーチ、海岸線、および海中生物の保護を目的に、学校やコミュニティへの教育や、ゴミ防止・プラスチックの減少キャンペーン、ビーチクリーンアップをオーガナイズしています。
今回のガイアパシフィック勉強会は、B.E.A.C.H.の「海洋ゴミの分別研究」に参加し、ハワイのビーチクリーンアップや海洋ゴミについて勉強をしてきました。
B.E.A.C.H.は、オアフ島の中でもとくにゴミの多いカフク・ビーチのクリーンナップに力を入れています。今回のボランティア活動は、そのカフクビーチで採集された砂からゴミを取り出し、仕分けする作業でした。大きなゴミはすでに取り除かれてあったので、私たちの仕事は、砂に混じるもっと小さなゴミを見つけ出す事です。午後2時。会場のUniversity Laboratory School の教室にボランティアの人達が集ると、主催者のスザンヌ・フレイザーさんは、てきぱきと長い机を寄せて大きな作業テーブルを作り、そこにザザ~ッとバケツ7-8杯分くらいの砂をあけました。その周りに12-13人のボランティアが座って、各自取り分けた砂の山の中からゴミを選り分けました。データをとる為、ゴミは種類別に、用意されたお皿に入れて行きます。 私たちは、砂の中から次のものを選り分けていきました。
 
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1)プラスチックの破片
2)発砲スチロールなどのやわらかいプラスチック
3)ガラス
4)植物など、自然界から出たもの
5)珊瑚や貝など、海の生物の破片
6)石ころ
7)ナードル
上のうち5番の「珊瑚や貝」は、作業が済んだらビーチに戻します。
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この仕分けは、想像していたよりもずっとずっと細かい作業でした。というのも、砂に混ざる小さなゴミは、ミリ単位!最初は隣の人とおしゃべりしながらリラックスしたムードで作業していた私たちも、だんだん言葉少なくなり、目の前のパイルから「小さな異物」を見つけ出すのに夢中になっていました。
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ところで皆さん。上のリストの7番目に書いた「ナードル」なるもの、何だかご存知ですか?私は今回初めて知った言葉でした。ナードルは、プラスチックを加工する前の原料で、直径数ミリの透明な粒子のようなものです。これを溶かして他の物質と混ぜ、型に入れると、さまざまなプラスチック製品ができあがります。スザンヌさんのお話によると、ナードル自体は石油から出来ているので毒性はないけれども、海中に流れ出てしまった農薬のDDTや毒素の強いPCB(ポリ塩化ビフェニル)を表面に付着させる性質を持っているので、海洋生物にとても危険な存在なのだそうです。なので、私たちも付着した毒物に触れないようにしっかりとゴム手袋をして作業を進めました。
それにしても、こんな小さなプラスチックの原料が砂浜に落ちているものなのか?と思ってしまいますが、砂の山をかき分けてみると、ある、ある!乾燥剤のような小さな丸い粒子のナードルが、まるで砂の一部のような顔をして、かなり混じり込んでいました。また、ちょっと見にはサンゴや貝殻と見分けがつかないような、溶けたプラスチックの破片も沢山ありました。そんな中で、素敵な模様の貝殻の破片を見つけて嬉しくなったりもしました。
そんなこんなで、砂に混じる、ミリ単位のガラスやプラスチックの破片と格闘して2時間半。かなり気の遠くなるような作業でした。しかし、これが終わったあと、スザンヌさんは、私たちが拾い出した破片を全て数えてデータとして記録するというのですから、ただただ、脱帽するばかりです。
最後にひとつ。砂に混じる異物を探している作業中に、Lab Schoolのミキ・トミタ先生から、biodegradable という表示とcompostableという表示の違いについての説明があり、とても大事なことを学ばせていただきました。私たちは、スーパーのレジ袋などにbiodegradableという表示があるのを見ただけで、その袋はいずれ土に返ってくれるのだろうと思ってしまいがちですが、この表示がしてあっても、生分解を起こす物質はその中に3%くらいしか入っていないのだそうです。また、その3%も生分解を起こす為には、それ相応の環境が必要なので、ただ土に埋めても何も起こらないという事でした。その点、compostableと書いてあるものは、一般のコンポストを使用すれば全てがちゃんと土に返るので、そちらを使ったほうが環境に良いという事でした。確かに最近は多くの商品の表示に、degradable, biodegradable, compostable など、環境に良さそうな言葉がいろいろ書いてありますが、実際にこの言葉が何を意味するのかを知る事が大事なのだな、とつくづく思ったことでした。
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う~ん。来てよかった!
スザンヌさん、ご主人のディーンさん、そしてLab Schoolのミキ先生、素晴らしい学びの機会を与えてくださって、どうもありがとうございました。
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