第7回GPC環境勉強会:『多田克彦さんを囲む夕べ』レポート

こんにちは、GPC代表の大熊-ジョンソン 孝江です。

10月のGPC勉強会「食と環境を考える パートI」で講師を努めてくださった、岩手県遠野の自然農業家・多田克彦さんからお便りが届きましたのでお知らせします。

<先日のハワイ滞在は大変お世話になり、ありがとうございました。ハワイの現実を見て、

ハワイが抱えている問題を深く認識しました。>

わずか4日間だけの初めての“ハワイ農業視察旅行”でしたが、長い有機農業経験で研ぎ澄まされた多田さんの目は、ハワイが抱える食と環境問題の本質を短時間のうちにとらえていたようです。

「ハワイに来る前は、ワイキキのゴージャスできらびやかなイメージしかなかったけれど、今回の旅行ではハワイの貧しい町から広大な牧場から高級住宅地、街のゴミと美しい自然まで、さまざまなハワイの姿を見せていただき、大変勉強になりました。とくに最後のGPC勉強会では、問題意識の高い方々がハワイにたくさんいるので感動しました。またハワイに来ますので皆さんによろしく!」と元気に日本の東北の地に帰っていかれたのでした。

その多田さんから改めて、ハワイに住む私たちへのメッセージです。

<ハワイは、やらなければならないことがたくさんあります。食は地域によって格差がひどいし、オーガニックという基準は自分でつくらなければいけない。しかしいろいろな問題があるにしろ、希望の光は、皆『ハワイが好きだ』ということです>

<農業と食を通じてハワイで『関係価値』を創り上げていただきたい。自然や環境において、安全、安心は当たり前の価値であるが、人々は知らず知らず失ってきた。それを取り戻すために、農業と食を『関係価値』で結び直す作業が今求められています>

多田さんは、今回の講演の中で「有機の機は命」であることを私たちに教えてくれ、まさに日本の伝統的農業が有機栽培の基本=命をつなげること=を現代に伝えることができるのだと、再認識させてくれました。

日本式農業を見直すところから、食と命と環境のつながりを考える渦がハワイに、米本土に、そして世界に広がっていくことも不可能ではない、と新たな希望さえ沸いてきました。

ガイアパシフィックセンターでは、そんな渦の伝播の一端を担えるよう、これからもより良い勉強会を開催していきたいと思います。皆さんのご参加・ご支援を宜しく御願いいたします。

ところで、25日の勉強会はGPC理事・宗像健さんの発案により「美味しい食事を楽しんで召し上がっていただき、ゴミは一切出さない」夕食会が大目標になっていました。そこで皆さんにはマイカップ、マイ箸をご持参いただきました。また、お釜から大皿やコップまですべて健さん率いるボランティアが持参、また、多くのボランティアが洗い物から片付けを分担してくださいました。どうも有難うございました。

また、当日美味しいVEGAN料理を提供してくださいましたピースカフェについても、多くの方から質問をいただきました。ここにピースカフェのウェブサイトURLを記載しますので、どうぞ参考になさってください。

Peace Cafe Hawaii

http://www.peacecafehawaii.com/

第7回GPC環境勉強会:『多田克彦さんを囲む夕べ』

10月25日の勉強会は、月曜日の夕方という忙しい時間帯であるにも関わらず、GPCサポーターやその友人、GPCのウェブサイトで本イベントを知った方など、約30名が参加。学生や赤ちゃんを抱えたお母さんも多田さんのお話に熱心に耳を傾けていました。

第7回GPC環境勉強会:『多田克彦さんを囲む夕べ』

「政治家志望だった」遠野の多田青年が有機農業で“起業”したいきさつからはじまり、チャレンジングなエピソードの数々にぐいぐい引きこまれ、3時間余りがあっという間に過ぎてしまいました。






第7回GPC環境勉強会:『多田克彦さんを囲む夕べ』

「アメリカのコンポースト(堆肥)と日本に伝わる堆きゅう肥の違い」

「きゅうりが曲がるのはホルモンのメッセージ」

「不耕起栽培の勧め」

「腐葉土で、疲れてだめになった土地を復活させる」

専門的な話を我々一般人にも非常にわかりやすく解説してくださる多田さんを囲み、参加者からの質問が途切れることなく続きました。

第7回GPC環境勉強会:『多田克彦さんを囲む夕べ』

多田克彦さんを囲んで(GPC理事とサポーターたち)

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